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めっきと塗装の違いについて

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このページでは、表面処理加工であるめっき加工と塗装加工それぞれの特徴や違いなどについて解説しています。めっき加工など表面処理加工について専門業者を探している方は、ぜひ比較検討の参考としてご活用ください。

めっきとは

めっきとは、電気や化学反応の作用によって、対象となる素材の表面に金属の薄膜を形成する表面処理加工技術の一種です。めっきは対象物の見た目を変化させるだけから、防錆効果や導電効果など様々な機能を対象へ与える目的にまで幅広く活用されています。

求めるニーズや素材の特性、対象に付与したい機能など様々な条件を考慮した上で、適切なめっき加工技術をプランニングすれば、対象品の耐久性を向上させたり本来の素材とは異なる特性を与えたりすることが可能です。

めっきのメリット

めっきのメリットとして、まず金属素材の表面に形成された金属の被膜が剥がれにくいという点が挙げられます。また、めっき加工は単なる表面塗装と比較して長持ちしやすく、外見上の美しさを追求できることも重要です。加えて、導電性や時期的性質、熱伝導性など様々な機能も対象へ付与できます。

めっき加工技術を工夫することで、複雑な形状の部品であっても細部まで均一の金属膜を形成することが可能であり、外見上のムラや塗装漏れといった不良品の発生リスクを抑えられることもメリットです。

めっきのデメリット

めっき加工のデメリットには、事前の表面処理など複数の加工工程が必要になり、トータルの作業時間が長くなってしまう点が挙げられます。加えてめっき加工に必要な設備は対象のサイズに合わせて大きくなってしまい、大きな製品については大がかりな設備を備えた工場などでしか加工することができません

剥離してしまった部分について、一部だけを再めっきするといったことも困難であり、修復しづらいことも重要です。なお、対象の素材や使用するめっき金属などによっては加工が困難なケースも想定されます。

塗装とは

塗装とは様々な塗料をワークの表面に塗布し、色を変えたり耐蝕性を高めたりする加工の総称です。塗料にはインクやペンキといった液体状ものから、粉末状のものや固形状のものまで様々な種類が用意されており、塗装対象の素材の材質や獲得させたい機能、塗装後の外観といった条件に応じて使い分けられます。

塗装は現場で作業員が手作業で行えるものから専用の機械装置を必要とするものまで多種多様であり、ニーズに合わせて選択されることも特徴です。

塗装のメリット

塗装は様々な素材へ加工しやすく、さらにインクやペンキを使うものであれば専用の設備や装置がなくても作業員の手作業で対応できる点が挙げられます。また広範囲の塗装や大型機械の塗装に関しても専用の塗装ブースや塗装機を使うことが可能であり、さらに機能性塗料などを利用すれば外観を変えるだけでなく導電性や耐蝕性、耐候性なども調節できます。

塗装のデメリット

塗装は素材の特性によって使用できる塗料の性質が制限されており、そもそも塗装に適さない素材に対しては高品質な塗装を行うことが困難です。また密着性はめっき加工に劣っており、剥がれやすかったり削れやすかったりすることもデメリットです。

その他、塗装は基本的に露出している部分に対する加工となり、ワークの内側や複雑な形状には対応できない場合もあります。

めっきと塗装の違い

塗装は任意の塗料をワークの表面に塗布したり吹き付けたりすることで行う表面加工であり、めっきは任意の金属元素を含有しためっき液にワークを浸して、その表面に対象の金属を析出させて表面をカバーする加工です。

また塗装は塗料とワークの相性を合わせれば絶縁体にも加工することが可能ですが、基本的にめっきは絶縁体に加工することができません。

その他、めっきはめっき液に含有される金属元素の特性が反映されますが、塗装は塗料の特性が反映されるといった点も違います。

間違えやすい「めっき塗装」とは?

めっき塗装とは、成分として銀のように光沢のある金属元素を含んだ塗料をスプレーなどでワークへ吹き付けることで、ワーク表面に明鏡反応を起こしてめっき加工のような光沢のある塗膜を形成する加工法です。

外観的な仕上がりはめっき加工のように見える上、絶縁体にも加工できる点がめっき塗装の特徴ですが、めっき塗装はあくまでも専用塗料を使った塗装加工であり、実際のめっき加工と比較すると耐久性や耐摩耗性において劣りやすくなっています。