めっき加工業者一覧
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めっきの物理的特性には、電子部品や半導体部品に欠かせないはんだ付け性やボンデング性をはじめ、シリンダー等に活用される多孔性、金型の型離れを容易に実施するための非粘着性、逆に接着力を要求されるシーンで使われる接着性・塗装密着性があります。
主な物理的特性は、以下の5つです。
ここでは上記の特性の特徴や使用されるめっきの種類、適用例について、詳しく見ていきます。
はんだの馴染みやすさのこと。金属表面に対してはんだ付けする際の接合性の良さを表し、はんだ濡れ性とも呼ばれます。はんだ付け性は、電子部品をはじめ、半導体・電機・機械などのはんだ付けが欠かせない部品類に要求される特性です。
錫、錫-鉛合金、銀、銅、ニッケル、無電解ニッケル、カドミウム
電子部品、半導体部品、電気部品
ボンデングとは半導体素子とパッケージリードとの接合のこと。皮膜の柔軟性や表面の洗浄性、加熱密着性などが要求される場面で活躍。金・銀・無電解ニッケルめっきが活用されることが多々あります。はんだ付け性と同じで、濡れ性のコントロールが非常に重要です。
金、銀、銅、無電解ニッケル
電子部品、半導体部品
保油性と同義であり、ポーラスと呼ばれる多数の微小孔を所有する特性です。このポーラスに潤滑油などを保持。潤滑性が重要視される内燃機関のピストンリングやシリンダーの取り扱い時などに利用できます。
工業用クロム
内燃機関
(シリンダー、ピストンリングなど)
強い付着性質を持つ粘着物に対しても付着しにくい、もしくは全く付着しない性質のこと。低摩擦係数やすべり性とも密接に関係しています。ものの付着を抑えるという意味では、型離れ性と同じです。
ゴムやプラスチックの金型に離型剤を使用することで型離れを促すのが従来の方法でしたが、近年では離型剤を使わずに成形可能な分散ニッケルめっきが注目されています。
分散ニッケル、工業用クロム
金型
金属と高分子材料の接着力アップを促進する特性です。界面接着力の向上は、金属への塗装や複合材料形成を行う場合に強く要求されます。
自動車用のラジアルタイヤを例に挙げると、タイヤ内の銅線に銅と亜鉛の2層めっきを加工し、熱処理を行うことで拡散。目的の合金皮膜を獲得することで、ゴムとの接着性の向上が可能です。
黄銅、銅、亜鉛クロメート、分散めっき
鋼線、塗装下地用
物理的特性の付与を検討しているなら、機能性めっきに関する課題解決に尽力しているめっき業者を探すべきです。さらに自社内に研究部門を設け、新技術の開発に多くの実績を持っていると頼りになるでしょう。
物理的特性を含め、機能性に優れためっき加工を行っている業者を厳選したので、ぜひチェックしてみてください。