めっき加工業者一覧
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熱的特性は、エンジン部品や鍋・フライパンなどの厨房機器類に要求される特性です。温度条件や使用環境に合わせて付与して、熱を効率的に吸収したり、熱伝導の効率化を図ったりなど、製品に付加価値を与えられます。
主な熱的特性は以下の通りです。
ここでは、それぞれの熱的特性の特徴や主なめっきの種類、適用例について紹介していきます。
耐熱性を付与すると、高温に晒された場合でも皮膜の性質が低下しません。通常、高温下のめっき皮膜は酸化や硬度などの品質悪化が起こり得ますが、これらの物性が低下しないのでエンジンパーツのような温度が著しく上昇する箇所への使用に適しています。
無電解ニッケル、工業用クロム、スルファミンニッケル、銀-ニッケル-タングステン
エンジン部品など
熱を効率的に吸収できる性質のため、発熱しがちな電気部品に採用される熱的特性です。黒色クロムや黒色クロメートなどの黒色皮膜が部品を保護。電子機器に利用されるシールドケースに活用されます。
黒色クロム、黒色クロメート
電気部品
吸収した熱を放射する性質のこと。放熱パネルのような放熱機器で重宝する特性です。黒色皮膜は放射係数が大きく、効率的に熱放射性を発揮できるため、広く利用されています。
黒色クロム、黒色クロメート、黒ニッケル、黒アルマイト
電気部品
物体の熱の伝導率に優れた性質です。熱伝導性が高い順に金属を並べると、銀、銅、金、アルミ、ニッケル、白金となります。熱伝導性の面だけならば銀めっきが一番活用されそうですが、高価なためあまり実用的ではありません。
そこで多用されるのが、熱伝導性とコストパフォーマンスなどの利点がある銅めっき。ステンレス製の鍋は熱伝導に優れていませんが、銅めっきを施すことで製品としての価値向上を図っているのが良い例です。
銅
厨房製品
ストーブ反射板などの用途に使われる、赤外線(2.5μm以上)を反射する特性です。平滑度が高いほど熱反射性に優れています。
光沢ニッケル-クロム
ストーブ反射板
エンジン部品や電気部品、厨房機器、ストーブ反射板など、幅広い用途で用いられる熱的特性。製品に耐熱性や熱吸収・放射性などを付与可能です。
熱的特性を含める機能性めっきを取り扱う業者はたくさんありますが、その中から研磨から鍍金、試作まで対応し、自社内に研究部門を有している業者を厳選しました。迷わずに熱的特性を付与したい企業担当者は要チェックです。